「sitateru(シタテル)」という会社をご存知ですか。
シタテル https://sitateru.com/
「sitateru(シタテル)」とはその言葉通り、「仕立てる」という意味の洋服を少量多品種生産を可能とする会社なんです。
いまのアパレル業界では、洋服はユニクロやGAPに代表されるように、同じものを大量に生産することでコストを下げ、価格競争力によってマーケットリーダーになるという戦略が取られることがほとんどです。
購入者も大量生産で同じ物が出回っていることを承知で、そのコストに我慢して購入しているわけです。
つまり、洋服のデザインやら、色形に満足して購入しているわけではない。
コストとの兼ね合いで妥協点を見出しているに過ぎません。
それなら自分の欲しい服が、リーズナブルな価格で買えたらどうでしょう。
間違いなく飛び付きますよね!
「シタテル」はそんな世界を実現しようとする会社です。
創業者は熊本に住む、1975年生まれの元経営コンサルタント 河野秀和社長。
「シタテル」は2014年に設立されました。
河野社長が「シタテル」を創業した熊本は元々、ファッションに敏感な街、BEAMS(ビームス)もPAUL SMITH(ポール・スミス)も最初の地方拠点は熊本なんです!
シタテルのビジネス
シタテルは現在7,000社のクライアントが利用登録しており、400を超える縫製工場やサプライヤーリソースのデータ管理と、「シタテル・コントロールシステム(SCS)」を基盤にサービスを提供している。
引用:あたらしい衣服生産のプラットフォーム「sitateru(シタテル)」
つまり、少量でも高品質、短納期を実現したプラットフォームを提供したのです。
縫製工場や材料メーカー、卸業者や販売店と、アパレル業界もステークホルダーは多い。
ステークホルダーが多ければ多いほど、中間コストが高くなるため、洋服自体にかけられる費用を減らさざるを得ない。
そうすると大量に作ることで、製造コスト、材料コストを削減せざるを得なくなり、その結果同じものが世の中にたくさん出回ることになる。
それを解決しようとしたのがsitateruなんです。
中間コストを削減するため、シタテルがハブとなり、仲介業者を減らすとともに、末端の縫製業者をネットワーク化。
少量で生産しても、中間コストを減らすことで最終完成品へのコスト転嫁を減らし、価格を抑える。
これが彼らのビジネスです。
そしてそこからさらに進化したのが、サイトの作成から受注、生産までを一元管理できるECシステム「スペック(SPEC)」
在庫リスクゼロの新流通システム、シタテルが生産一体型コマース「スペック」始動
https://www.fashionsnap.com/article/2018-02-08/sitateru-spec/
なんと、受注生産を実現することで在庫リスクを減らしたプラットフォームを提供。
これにより、小さなデザイン会社が独自の洋服を制作・販売することも可能としたのです。
ここから見えてくるのは、今後ますます増えていく多様性に応えるためのスモールビジネスがたくさん生まれていくだろうということ。
つまり、多くの人が自分だけの個性的な洋服を好きなように着れる時代がくるのではということです。
さらにもう一歩踏み込みます。
いま、「ココナラ」などでデザイナーがイラストを低価格で販売しています。
これ、洋服の生産でも使えると思うんです。
洋服のデザインができる人が、直接デザインから洋服まで仕上げて販売する。
これからは個人個人のデザイナーが、大企業に吸収されて個性が埋没することなく、様々な価値を広めていく時代になるということですね!
デザインのスキルが今後のトレンドになると思います。
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