2019年3月29日、松本清張の名作で長編推理小説の「砂の器」が新進気鋭の若手脚本家、小峯裕之氏の脚本によりフジテレビ系列でドラマ化されます。
「砂の器」のテレビドラマ化は実に6度目。
「砂の器」は最近では2014年に玉木宏、中谷美紀、佐々木蔵之介主演によりテレビドラマ化されていましたので、5年ぶりのテレビドラマ化となります。
2004年には主役で犯人役の暗い影をもった和賀英良を見事に演じた仲居正広さんの「砂の器」が大ヒットになりましたが、2019年の「砂の器」はどうなるでしょうか!?
そこで気になるのは、ストーリーをいかに描くか、脚本家の力量が試されるこの作品を、いま新進気鋭の脚本家「小峯裕之」氏が担当するということです。
「砂の器」は時代に応じてそのストーリー、設定を変えてきました。
大ヒットした2004年の「砂の器」では、主役の和賀英良とその父親が村を追い出される原因として、当時話題となっていた川辺川ダムをめぐる一連の騒動の影響からか、ダム建設にその村で唯一反対票をいれたことから村八分となり、急病を患った妻を助けてくれなかった村人たちを惨殺するという凄惨な事件を起こして出奔したという設定になっています。
このように「砂の器」は、原作があるとはいえ、脚本家の手腕が大いに試される作品でもあるのです。
小峯裕之氏は「砂の器」という大作とジャニーズ共演となる大スター東山紀之と、いま飛ぶ鳥を落とす勢いのセクゾ(Sexy Zone)の中島健人、大御所の榎本明という話題のキャストをどのように料理するのか。
小峯裕之さんの素顔に迫ってみたいと思います。
脚本家小峯裕之氏が描く2019年版「砂の器」
【放映】
フジテレビの開局60周年ドラマとして、2019年3月28日(19:57 – 22:54)放送予定
【キャスト】
今西 栄太郎:東山紀之(警視庁捜査一課刑事)
和賀 英良:中島健人(天才作曲家)
本浦 千代吉:柄本明(本浦秀夫の父)
成瀬 梨絵子:土屋太鳳(和賀英良の愛人)
※3月2日、新キャストが発表されました!
【スタッフ】
脚本:小峯裕之
演出:河毛俊作
プロデューサー:後藤博幸(フジテレビ)、荒井俊雄(フジテレビ)
制作著作:フジテレビ
脚本家「小峯裕之」氏とは
過去何度もリバイバルされてきた「砂の器」。そのたびに演じる俳優にあったシナリオ、時代にあった設定としてよみがえってきました。
今回も注目されるのは2019年版として、今の時代でも違和感なく視聴者が作品に没入できるかというところです。
そしてその手腕はひとえに脚本家の腕にかかっています。
今回その脚本を任されたのは新進気鋭の若き脚本家「小峯裕之」氏。
では「小峯裕之」氏とはどのような人物なのでしょうか。
【NAME】
小峯 裕之 (Komine Hiroyuki)
【PROFILE】
1982年生まれ。慶応大学卒業後、2008年「テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞」優秀賞を受賞。舞台・映像の両面で活動中。
綿密に計算されたシチュエーションコメディーの作風が、次世代を担う脚本家の1人として注目されている。
出典元:アミューズ 公式ホームページ(2019年2月25日引用)
現在、新進気鋭の若手脚本家として活躍する小峯裕之さんは、会社勤めの傍らに書き上げた初めてのドラマ脚本で、第8回「テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞」優秀賞を受賞。それを機に脚本家の道を歩み始めた。「大学に入るまでは、映画はおろか、小説にもあまり興味がなかったんです」
演劇に興味を持ち始めたのは、大学に入学してから。テレビでドラマを見るようになり、映画やドラマなどの映像作品を作ってみたい、と創像工房 in front of.に参加。
出典元:慶應塾生新聞【人物列伝】脚本家 小峯 裕之 氏(2019年2月25日引用)
なんと、一度は社会人となりサラリーマンとして別の道を歩んでいた小峯裕之氏。
それでも大学時代の夢をあきらめきれず、作品を応募したところ見事に栄誉を勝ち取ったという経歴の持ち主です。
小峯裕之さんの過去の脚本作品
劇団プレステージ旗揚げ公演『ペンシルビルWARS』、『おそ松さん on STAGE』
アミューズ若手俳優のみで構成された宝石シリーズ全3作(『BLACK PEARL』、『Mystic Topaz』、『JEWELRY HOTEL』)
舞台『見上げればあの日と同じ空』の脚本も担当。
映像作品に、BSスカパー!開局記念連続ドラマ『Oh! デビー』
CX『世にも奇妙な物語』『ミス・パイロット』『ビター・ブラッド』『一千兆円の身代金』
EX『家政夫のミタゾノ』
TX『太鼓持ちの達人』『怪奇恋愛作戦』『初森ベマーズ』『めしばな刑事タチバナ』等
出典元:アミューズ 公式ホームページ(2019年2月25日引用)
第8回「テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞」では「シャカイの時間」が優秀賞に選ばれていますが、残念ながらそのシナリオは見つけることができませんでした。
脚本家小峯裕之氏に期待!「砂の器」の過去作品
第1回映像化は1962年のテレビドラマでしたが、やはり記憶に残るのは2004年TBS系列で放映された仲居正広が暗い影を持つ犯人役和賀英良を見事に演じた「砂の器」でしょう。
この作品において、作曲家である犯人の和賀英良が作曲したピアノ協奏曲「宿命」の美しい音楽とDREAMS COME TRUEの「やさしいキスをして」が効果的に使われ、大ヒットしました。
2004年版「砂の器」
キャスト
和賀英良:中居正広 ・・・天才人気ピアニスト。31歳。
成瀬あさみ:松雪泰子 ・・・劇団「響」の舞台役者。30歳。原作には登場しないオリジナルキャラクター。
関川雄介:武田真治 ・・・様々な分野で活躍中のジャーナリスト。30歳。
吉村雅哉:永井大 ・・・蒲田西署巡査。27歳。
田所綾香:京野ことみ ・・・元農林水産省大臣・田所重喜の娘で和賀の恋人。27歳。
本浦房:かとうかずこ
本浦秀夫(英良の子供時代):齋藤隆成
唐木イサム:松岡俊介 ・・・劇団「響」の主宰者・麻生譲の演出助手。30歳。
宮田誠:岡田義徳 ・・・劇団「響」の衣裳係。27歳。
扇原玲子:佐藤仁美 ・・・東京都内の高級クラブで働くホステスで関川の恋人。
桐野カヲル:佐藤めぐみ
三木博:佐藤二朗 ・・・謙一の弟。
今西純子:森口瑤子 ・・・今西の妻。
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小峯裕之氏が描く砂の器ストーリー
今回は舞台を2018年ハロウィーン当日の渋谷と大胆にアレンジ。
撲殺死体が発見され、捜査一課の刑事・今西栄太郎(東山)が独自捜査に乗り出す。
手がかりは被害者の東北なまりと、“カメダ”という言葉。
それらを追跡していくと新たな謎が浮上する。
天才作曲家の和賀英良(中島)は、周到かつ完璧な殺害後、協奏曲「宿命」の作曲に没頭していた。
華やかな世界、約束された未来。
しかし、運命の歯車は確実に狂い出し、秘められた過去の秘密、すなわち父・本浦千代吉(柄本)との関係が暴かれそうになり…。
出典元:フジテレビ開局60周年ドラマ「砂の器」公式ページ(2019年2月25日引用)
2019年の砂の器はここに注目
なんといっても現代風にアレンジされた「砂の器」が、どのようなテイストになるのか。
小峯裕之氏の脚本に注目が集まります!
犯人の蛮行を最初に視聴者に見せ、隠す犯人のウソをベテラン刑事がどのように暴いていくのか。
そして、こちらもいま注目のセクゾ(Sexy Zone)の中島健人さん。
中島健人さんは実は2004年の仲居正広さんの「砂の器」を見て、いつかあのような演技をしたいと思っていたそうで、それが今回実現するということで、気合い十分なわけです。
新進気鋭の脚本家、小峯裕之氏、そして大ヒットした過去の作品を目指していた中島健人氏、この二人から目が離せませんね!!