『ジョーカー』と言えば、クリストファー・ノーラン監督バンドマン3部作第2作目『ダークナイト』で故ヒース・レジャーがその全身全霊、魂をかけて挑んだ悪役『ジョーカー』を思い出す人は多いと思います。
あの特徴のある笑い声と、切り裂けた口。
そして、望むことはただ人間の「仮面をはがした裏の顔」 を見たいということだけ。
金も地位も名誉も、自らの命さえいらない。
自分を捕まえようとするバッドマンに「俺はお前を殺したくないんだよ 、お前がいないと俺は完成しないんだよ。」と唾を吐きかける。
この記事を書くために映画を見直そうとしましたが、すぐに見入ってしまい中々記事が進まない始末です笑
ジョーカーの特徴のある笑い声と裂けた口について
ジョーカーの笑い声、時に低く時に甲高く、咳をしているのか、そして舌なめずりをするときのくちゃくちゃと立てる音。
切り裂かれた口は時に「母親を殺した親父にシケた顔をするなと言われ切り裂かれた」とも「妻に認めさせるため自ら切り裂いた」とも。
いずれにしても、何も守るものがなく過去もない、狂気に染まったジョーカーが誕生しました。
ヒース・レジャーはこの役のために撮影前、6週間もモーテルに缶詰め状態になったといわれています。
それだけでなく、“ジョーカー日記”というものを彼自身がつづり、ジョーカーとなった自分の行動、思考をつづり、完全に役になりきることを目指しました。
そしてその結果、ジョーカー最大の特徴である腹の底から響く低音から脳天につきささる甲高い笑い声を作り出し、観客に強烈な印象を残すことができたのです。
しかし、ヒース・レジャーは映画公開前に28歳という若さで亡くなっています。
発見されたとき、彼は全裸で近くには大量の睡眠薬が散らばっていました。
前作で演じたジャック・ニコルソンはこういっていたそうです。
「あのな、一つ教えといてやろう。”強すぎる役”にはじゅうぶん気をつけろ、その面をずっと着けていると顔の肉に引っ付いて取れなくなるのさ」
ヒース・レジャーは”ジョーカー”という死神に魅入られてしまったのでしょうか。
なぜジョーカーが史上最強の悪役なのか
ジョーカーは史上最強の悪役といっても過言ではないと思います。
スーパーマンやアベンジャーズシリーズ、その他実に多くの悪役がヒーローを悩ませてきましたが、こと「ジョーカー」にいたってはもはや手の付けようがありません。
なぜなら、彼の望むものは「仮面をはがした裏の顔」を見たいという、これに尽きるからです。
真実や正義は、単なる仮面でしかなくその裏には必ず人間の憎しみ、悪意が潜んでいる。
そういったまやかしのものを暴いてやりたいというだけです。
そのためには金なんて何の意味もない。
自分の命さえも。
宿敵バッドマンに「俺はお前を殺したくないんだよ 、お前がいないと俺は完成しないんだよ。」と、正義面したバッドマンがいないと暴く楽しみがないと吐きかけるのです。
そしてそのために、人の弱さに付け込む。
例えば大事な人を守るため、自分の命を守るため、自分の欲望を満たすため。
あなただって病気を患う子供を助けることができるといわれたら、悪事だとわかっていても絶対に協力しないとは言えないと思います。
執事のアルフレッドはバッドマンである主人ブルース・ウェインにこう警告します。
「脅しも理屈も通じず交渉も成り立たない。世界が燃えるのを見て喜ぶ連中です。」
地味でもそうした人間の弱さをつく、そして希望を打ち砕く、結局は人間とは汚いものだと悟らせてしまう『ジョーカー』は、目に見える力は、これまでのどんな悪役よりも非力かもしれませんが、致死率30%のウイルスのような、知らないうちに侵されてしまう悪意を伝染させる悪役”ヴィラン”として史上最強だといえます。
ダークナイトはこちらで無料動画を視聴しよう
この記事を書くにあたって、もう何度目かの『ダークナイト』の無料動画を視聴しましたが、
無料動画はこちらから見ることができますので、ぜひ見てください。
2019年10月3日にホアキン・フェニックス主演『Joker』として単独主役映画が公開
ダークナイトのバッドマンの宿敵『ジョーカー』が単独主役として2019年10月3日公開の映画で帰ってきます。
主役のジョーカーを演じるのはホアキン・フェニックス。
YouTube 「Joker」 – Teaser Trailer – In Theaters October 3
ジョーカーのあの甲高い笑い声と、切り裂かれた口、そして彼を狂気に走らせた理由を描いたダークストーリーになることが予想されます。
この映画ではおそらくはヒーローは出てこない。
あくまでもこれまでのヒーローの宿敵「ジョーカー」がどのように生まれたのかということに焦点をあてる映画だと思われます。
そういった意味でも、このクリストファー・ノーラン監督バッドマン3部作の2作目『ダークナイト』は必見ですね。
『ダークナイト』のヒースレジャー=ジョーカーを超えられるか
先のティーザー動画をご覧いただければわかると思います。
ホアキン・フェニックス演じるジョーカーが、少しずつ狂気に走って行く様子が描かれ、最後に緑色の髪、白く塗られた顔、涙化粧の目、ほほまで吊り上げられた真っ赤な口という、ジョーカーの特徴を備えた男がゆっくりと舞台を歩いていく様子が見て取れます。
これだけで、ジョーカーの狂気が伝わってくるようです。
まとめ
ジョーカーの特徴のある笑い声と裂けた口について
・故ヒース・レジャーがその人生をかけて演じたジョーカー。全身全霊で生み出したジョーカーだからこそ観客の心に響く悪役となった。
なぜジョーカーが史上最強の悪役なのか
・『ジョーカー』が望むのは「正義の仮面をかぶった人の裏の顔を暴くこと」
・人の弱みに付け込む狂気はウイルスのように悪意を伝染させる
ダークナイトはこちらで無料動画を視聴しよう
2019年10月3日にホアキン・フェニックス主演『Joker』として単独主役映画が公開
・ホアキン・フェニックス主演の『Joker』が公開される前に、おさらいとして『ダークナイト』を見ておこう!
あわせて読みたい
重松清と堤真一で人気を博した「とんび」のコンビが映画最新作「泣くな赤鬼」で再び帰ってきます!
「泣くな赤鬼」は2019年6月14日公開、演じるのは堤真一、柳楽優弥、川栄李奈、麻生祐未、キムラ緑子と実力ある俳[…]
朝井リョウと言えば、TVアニメ化され、2019年5月10日には横浜流星主演で映画化される 「チア男子!!」が有名ですね。
2009年には「桐島、部活やめるってよ」が映画化され、今大変な売れっ子小説家と[…]